アメリカから始まり世界各地で驚くべき成長を見せている CBD 市場ですが、最新の予測によると世界の CBD 製品市場はさらに拡大を続け、7年後の2027 年までに 1,200 億ドル(約12兆億円)を超えると予想されています。
2019 年以降、日本でもその動きが始まっていますが、この記事ではCBDの概要とそれにまつわる法令、法律について解説していきます。
この記事は特に記述がない限り日本国内の法令について解説しています。
また最新の法令改正を反映していない場合がありますので、ご注意をお願いします。
そもそもCBDって何?

CBDはカンナビジオールの略称で、麻に含まれる104種類のカンナビノイド(ポリフェノール)のひとつです。
「麻?」そう「麻」です。
学名:カンナビス・サティバ・エルと呼ばれる中央アジア原産のアサ科アサ属の一年草、いわゆる『大麻草』のことです。
えっ!?
でも、大麻って違法薬物じゃないの?と思われた方も多いと思います。
ですが、大麻草のすべてが違法というわけではありません。
この法律で「大麻」とは、大麻草及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。
法律の条文って分かりにくいですね。
これを読み換えると、
「大麻草自体と大麻草から作られる製品は大麻です。しかし、成熟した大麻草の茎と種は大麻ではありません。
また、その茎と種から作られた製品も大麻ではありません。ですが樹脂はのぞきます。」ということです。
そうです。
成熟した大麻草の茎と種から抽出、精製されたCBDには違法性はありません。
マリファナ(麻薬)との違いは?

104種類のカンナビノイドのなかでTHC(テトラヒドロカンナビノール)だけが高揚感、いわゆるハイな状態を引き起こす成分ですので、このTHCが含まれているものはマリファナ(麻薬)、含まれていないものがCBDと考えて差し支えありません。
THCの大部分は大麻草の葉と花に含まれます。
(成熟した)茎と種から抽出されたCBDにはもともとTHCは含まれていません。
- 急性中毒症状がない
- 身体依存性がない(禁断症状などが起きない)
- 致死量がない
- 人の攻撃性を低下させる
THCとまったく逆の働きや、精神安定、抗てんかん、神経保護、血管弛緩、抗けいれん、抗虚血、抗ガン、制吐、抗菌、抗糖尿、抗炎症など数多くの効能が報告されています。
EU(欧州連合)の多くの国やオーストラリア、ニュージーランドなどは医薬品、処方箋薬に指定されているほどです。
CBDオイルはすべて合法ではありません

ちょっと待ってください!
国内で流通しているCBDの多くはオイルに添加されてます。
『CBDオイル』として販売されていますが、すべてが合法とは限りません。
特に個人輸入品や海外在住者が販売しているものには注意が必要です。
注意というか、購入するのは止めてください。
というのもCBDは大麻草の茎や種以外の部分からも抽出できるからです。
大麻草の葉や花から抽出されたCBDには違法物質のTHCが含まれています。
このような原料を使用したCBDオイルは輸入、購入した時点で大麻取締法違反となり逮捕されます。
実際に個人売買サイトやオークションサイトで海外から違法CBDオイルを購入して逮捕された話がネットニュースで流れていました。
麻薬取締官に「知らなかった」は一切通用しません。
個人売買でCBDオイルを購入すると人生を棒に振ることになるかも知れません。
「国産CBDオイル」とうたっている商品はすべて偽物か違法と思って間違いありません。
一見すると「国産」って安心安全な感じがしますが良く考えて下さい。日本では大麻の栽培は違法です。
大麻取締法の第24条は大麻草の栽培も禁止しています。
違反した場合は7年以下の懲役で、罰金刑はありませんので、有罪になれば懲役刑(刑務所に行き)が確実です。
また輸出入した場合も同じ量刑になります。
さらに営利目的ですと10年以下の懲役にプラス300万円の罰金。
いくらCBD自体は合法でも原料の大麻草を日本国内で入手すると違法です。
普通ですとここまでのリスクが分かっていて、国内生産はしませんよね。
【まとめ】CBDは法律上、合法だけど購入場所に注意しましょう。

- CBDは大麻草の成分のひとつですが麻薬ではないので違法性はない。
- 心身に良い影響や病気の治療にも使われ、多くの外国では医薬品として指定されている。
- 日本国内ではCBDオイルとして流通していることが多いが、違法物質(THC)が含まれているものがある。
- 違法物質が含まれているCBDオイルを輸入、購入した時点で大麻取締法違反となり、すでに逮捕者もでている。
- 「国産」とうたっているCBDオイルはすべて偽物か違法と考えて間違いない。
からだに良い効果がある。
または自分自身や家族が苦しめられている病気の治療薬としてCBDを使いたいけど、逮捕されることは避けたいですよね。
そのときはやはり国内で正式に販売許可を得ている正規輸入代理店や正規輸入販売店での購入をおすすめします。
このようなところは輸入の際に、厚労省や税関など関係省庁の事前審査や法的な手続きをクリアーしていますので、安心して購入いただけます。
この記事が少しでも読者のみなさんの健康増進や病気治療のお手伝いができれば幸いです。
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